ハイビスカスは、数百もの種類が存在する一年草または多年草の開花植物の仲間よ。アオイ科(Malvaceae)に属しているの。
どんな植物かしら
科名 : アオイ科 (Malvaceae). ハイビスカスは、西アフリカや東南アジアをはじめとする、世界中の熱帯および亜熱帯地域が原産とされているわ。
使用部位 : 花, 葉, 種子. がく(萼)の収穫は、花が落ちた後、種子を包む殻が乾燥して開く前に行うの。通常、気温が15度から35度の時期が適しているわね。
ハイビスカス(Hibiscus sabdariffa)は、昔から甘酸っぱいハーブティーとして親しまれてきた美しい赤いお花なのよ。私たちの暮らしの中では、喉を潤して心からリラックスするために、冷たくしたり温めたりして飲まれてきたわ。体を優しく包み込んで、お口の中をさっぱりと整えてくれるの。
その歴史
鮮やかで美しい花を咲かせるハイビスカスは、お庭を彩るだけのお花ではないのよ。熱帯地方を原産とするこのたくましい植物は、時代や国境を越えて愛され、私たちの暮らしに心地よい爽やかさと、穏やかな時間をもたらしてくれているわ。
歴史に彩られた、旅するお花
ハイビスカスという名前は、古代ギリシャ語でタチアオイを意味するhibískosに由来しているの。このアオイ科の大家族には、草花から低木、高木まで、数百もの種類があるわ。はるか古代から知られていたこの植物は、エジプトや東南アジアで、その美しい姿を愛でるためだけでなく、おいしい食材としても大切に育てられていたのよ。
12世紀になると、スペインのムーア人によってヨーロッパへと伝えられ、そこからさらに世界へと広がっていったわ。17世紀には、新しい土地へと渡った人々によってアメリカ大陸にも持ち込まれたの。今でもこのお花は強い絆の象徴とされていて、韓国ではムクゲ(Hibiscus syriacus)が、マレーシアではハイビスカス(Hibiscus rosa-sinensis)が、それぞれ国花として人々に親しまれているわね。
原始の面影を残す、神秘的な花のつくり
私たちの身近な場所でも、南国の温かい地域でも、ハイビスカスはとても元気な低木として育つわ。大きくなると、高さも幅も5メートルほどになることもあるのよ。互い違いに生えるシンプルな楕円形の葉は、縁がギザギザしていたり波打っていたりして、生き生きとした緑色をしているわ。
でも、やっぱり一番目を引くのはそのお花よね。一輪で凛と咲く姿は、とても神秘的で原始的な構造を持っているの。がくには5枚のがく片があり、花びらは5枚で、根元の方で優しくつながっているわ。そして、たくさんの雄しべが合体して、アオイ科特有の長い中央の筒を作っているの。雌しべはその筒の中を通って、先端で5つに分かれた柱頭を咲かせるわ。この柱頭は、雄しべが役目を終えてしおれた頃にだけ開くのよ。これは、他の花の花粉を受け入れて元気に育つための、自然の素晴らしい工夫ね。花が咲き終わるとカプセル状の殻ができ、熟すと開いて、小さな毛に包まれた種子が顔を出すの。
伝統的な暮らしに寄り添う、甘酸っぱい優しさ
昔ながらのハーブの知恵では、ローゼルと呼ばれるHibiscus sabdariffaの肉厚ながく(萼)をよく使うの。このがくをお湯に注ぐと、うっとりするような深いルビーレッドの飲みものができあがるわ。西アフリカでは「ビサップ」、エジプトでは「カルカデ」と呼ばれて親しまれているのよ。
クエン酸やリンゴ酸、酒石酸といった天然の有機酸や、美しい赤色をつくるアントシアニンが豊富に含まれていて、すっきりとした甘酸っぱさが心と体を優しく潤してくれるわ。現地では、暑い夏の日に涼んだり、ごちそうを食べた後のひとときをすっきりと過ごしたりするために、昔からこのお茶を淹れてきたの。毎日の暮らしの中で、体をすっきりと整え、どんよりした気分を軽やかにして、元気をサポートしてくれる心強い味方として愛されてきたのよ。
「わたしはね、キッチンで大きなカラフェにビサップを作って、新鮮なミントを少し添えたり、ハチミツをひと垂らししたりするのが大好きなの。家族みんなで囲むテーブルにぴったりの飲みもので、季節の変わり目にも、みんなが元気に過ごせるように寄り添ってくれるわ」
おいしい淹れ方と楽しみ方
ハイビスカスのうれしい恵みと香りをたっぷり楽しむには、シンプルな淹れ方が一番よ。冬は体を温めるホットで、夏はすっきりと喉を潤すアイスで楽しんでみてね。
- 温かいハーブティーで: カップ1杯につき、乾燥させたハイビスカスの花を大さじ1杯用意してね。熱湯を注いで、お好みの濃さに合わせて5分から10分ほど蒸らすの。目の覚めるような美しい赤紫色のお茶ができあがるわ。
- 冷たいアイスティーで: 一度温かく淹れたお茶を冷ましてから、冷蔵庫で冷やしてね。レモンのスライスやミントの葉を浮かべると、さらに爽やかになっておすすめよ。
ハイビスカスは暮らしに寄り添う優しいハーブだけれど、人の体はそれぞれ違うもの。もし気になることや、お体に特別な配慮が必要なとき、あるいは妊娠中である場合は、念のためお医者さまや薬剤師さんに相談してから楽しむようにしてね。
心地よさのひみつ
ハイビスカスの主な成分には、有機酸(クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、ハイビスカス酸)、フェノール酸(プロトカテク酸、クロロゲン酸、コーヒー酸)、フラボノイド、そしてアントシアニン(デルフィニジンやシアニジン系)が含まれているのよ。
わたしが使う理由
- · 01ハイビスカスはアオイ科の開花植物の一種で、古くから栽培されてきた歴史があるのよ。
- · 02ハイビスカスの花は、その美しい姿を楽しむために、エジプトや東南アジアで古くから栽培されていたわ。
- · 03特定の品種のハイビスカスは果実が食べられることから、何世紀にもわたって人々の食生活に寄り添ってきたの。
- · 04ハイビスカスは12世紀に、スペインのムーア人によってヨーロッパへ伝えられたと言われているわ。
わたしの淹れ方
おばあちゃんのちょっとしたレシピ
夏の午後にぴったりな、わたし特製の爽やかビサップ
太陽がじりじりと照りつける午後に、体をすっきりと潤したいとき
必要なもの
- 乾燥したハイビスカスの花(カルカデ) ふんわりと大きめのふたつかみ
- 冷たいお水 1リットル
- 百花蜜(はちみつ) 大さじ1
- お庭のミントの葉 数枚
わたしの手順
- 01お気に入りのお鍋でお水を沸騰させるの。
- 02火を止めてからハイビスカスの花を入れ、美しいルビー色になるまで10分ほど置いてゆっくりと香りを引き出す(浸出させる)わ。
- 03目の細かいストレーナーで静かに濾してね。
- 04まだ温かいうちにはちみつを加えるときれいに溶けるわ。それからミントの葉をそっと浮かべてね。
- 05完全に冷ましてからカラフェに移し、冷蔵庫でよく冷やして。このとっておきの美味しさを楽しんでちょうだいね。
食後のひとときを心地よく整えるハーブティー
お腹を優しくいたわりたい食後のひとときに
必要なもの
- 乾燥したハイビスカスの花 小さじ1
- フェンネルシード ひとつまみ
- 沸騰直前のお湯 大きめのカップ1杯分
わたしの手順
- 01カップにハイビスカスとフェンネルを直接入れるの。
- 02そこへ沸騰直前のお湯を静かに注いでね。
- 03豊かな香りを閉じ込めるためにしっかり蓋をして、8分から10分ほど置いておくのよ。
- 04濾してからゆっくりと味わってね。お腹いっぱいの食後でも、すっきりと軽やかな気分になれるわ。
すっきりとした表情を引き出すスチームスキンケア
自分を優しくいたわる日曜日の夜に
必要なもの
- ハイビスカスの花 大さじ3
- 熱湯 大きめのボウル1杯分
わたしの手順
- 01耐熱性のある大きめのボウルの底に、ハイビスカスの花を入れるの。
- 02そこへ熱湯を注ぐと、豊かな香りと美しい色彩がふわりと広がっていくわ。
- 03火傷をしないようにちょうどいい距離を保ちながら、ボウルの上に顔を近づけてね。
- 04清潔なタオルを頭からかぶって、5分から10分ほど静かに深呼吸をするの。お肌がしっとりと包まれて、本当に気持ちがいいものよ。
事前に知っておきたいこと
この情報は医療従事者の助言の代わりにはならないのよ。 健康に関するご注意 →
植物のプロフィール
- 学名
- Hibiscus sabdariffa
- 科名
- アオイ科 (Malvaceae)
- 使用部位
- 花, 葉, 種子
- 収穫
- がく(萼)の収穫は、花が落ちた後、種子を包む殻が乾燥して開く前に行うの。通常、気温が15度から35度の時期が適しているわね。
- 形状
- ハイビスカスは、ハーブティーやインフュージョン、粉末、液体エキスなどの形で暮らしに取り入れられているわ。
- 原産地
- ハイビスカスは、西アフリカや東南アジアをはじめとする、世界中の熱帯および亜熱帯地域が原産とされているわ。
- 保存方法
- 収穫したがくは、傷まないように風通しの良い場所でしっかり乾燥させてね。乾いたら、密閉できるガラス容器に保存するのがおすすめよ。
これだけは覚えておいてね
- 01ハイビスカスはアオイ科の開花植物の一種で、古くから栽培されてきた歴史があるのよ。
- 02ハイビスカスの花は、その美しい姿を楽しむために、エジプトや東南アジアで古くから栽培されていたわ。
- 03特定の品種のハイビスカスは果実が食べられることから、何世紀にもわたって人々の食生活に寄り添ってきたの。
- 04ハイビスカスは12世紀に、スペインのムーア人によってヨーロッパへ伝えられたと言われているわ。
よくある質問
美味しいハーブティーを淹れるには、沸騰したお湯に乾燥したお花をひとつかみ入れるだけでいいのよ。香りを逃さないように蓋をして10分ほど置くと、鮮やかで美しい赤色のお茶ができあがるわ。冬は温かく、夏は冷たくして飲むと、家族みんなの喉を優しく潤してくれるとっておきの一杯になるわね。
昔から、ハイビスカスのハーブティーはすっきりとした爽快感を楽しんだり、なんとなく元気が出ないときに気分をシャキッとさせたりするために飲まれてきたの。食後のひとときを穏やかに過ごしたいときにもぴったりの優しい飲み物よ。私たちの暮らしの中では、その美しい色合いはもちろん、毎日の暮らしに寄り添う心地よさのために愛されているわ。
ええ、毎日の楽しみに1杯ずつ飲むのはとても素敵なことよ。でも、自然の恵みは何でもそうであるように、摂りすぎないことが大切ね。酸味があるから、お腹をいたわるためにも1日に1杯から2杯程度にしておくのがちょうどいいわ。もし気になることや、お医者様にかかっている場合は、念のため事前に相談してみてね。そのほうが安心でしょう?
とてもフルーティーで甘酸っぱく、クランベリーや赤スグリ(レッドカーラント)に似た味わいよ。お口の中に爽やかな風が吹き抜けるような味だから、もし少し酸味が強く感じられるときは、百花蜜(はちみつ)を少し加えてあげると、まろやかになって飲みやすくなるわよ。
ハイビスカスはとても優しい植物だけれど、お薬を飲んでいる場合などは、少し様子を見たほうがいいこともあるわ。また、赤ちゃんへの思いやりとして、妊娠中の方も念のため控えておくのが安心ね。何か心配なことがあったり、お薬を服用中だったりするときは、まずはお医者様や薬剤師さんに相談してみてね。







